
エンジニアの兄 ベルナール・バシェ(Bernard Baschet)と彫刻家志望の弟 フランソワ・バシェ(François Baschet)の兄弟で音響の研究をし1954年からたくさんの実験的な音響彫刻を創った。その精神は芸術+科学+一般参加。自己表現のための芸術ではなく、一般の人々が参加できるひらかれた作品づくりをした。ニューヨーク現代美術館、ベルリン美術館、パリ博物館など世界各地で展覧会が開催される。日本には1970年大阪万博・鉄鋼館プロデューサーだった武満徹氏に招聘され弟・フランソワ・バシェが片腕のアラン・ヴィルミノと共に1969年来日。7月~10月にかけて大阪に滞在、アラン・ヴィルミノと10名ほどの日本人助手と共に17点の音響彫刻を創った。それぞれの音響彫刻には、助手をしてくれた日本人への感謝の気持ちを込めて、日本人の名前が付けられている。
兄・ベルナール・バシェ(1917~2015)97歳没
Bernard Baschet (born 24 August 1917, in Paris; died 17 July 2015)
弟・フランソワ・バシェ(1920~2014)93歳没
François Baschet (born 30 March 1920, in Paris; died 11 February 2014)
参考データ:http://francois.baschet.free.fr/front.htm
バシェの音響彫刻(Sound Sculptures)(注1)は、同じデザイン、同じフォームのものは世界に2つとない。ひとつひとつ手作りで、いままでにないものをつねに考え出していくのである。
フランソワ・バシェは助手のアラン・ヴィルミノと1969年7月~10月まで大阪に滞在。日本人助手と共に市内の後藤鍛工で、鉄鋼館のためにまったく新しいものを17点製作した。
(注1)当時、鉄鋼館では、Sound Sculpturesを楽器彫刻と訳していましたが、楽器ではないとフランソワ・バシェの発言にもありますので、バシェ協会としては「音響彫刻」と呼ぶようにしています。
音響彫刻に関する詳しい解説はアーカイブページバシェの音響彫刻《復元・調査・研究》でご覧いただけます。