バシェの音響彫刻《桂フォーン》

バシェ音響彫刻・桂フォーン
写真提供:京都市立芸術大学
作品データ《KATSURA PHONE》
サイズ W 3,400mm × D 3,300mm × H 2,150mm
素材 鉄、スチール、ステンレス、ジュラルミン、アルミニウム

2015年 京都市立芸大彫刻科 松井紫朗教授の協力のもと彫刻科の学生とマルティ・ルイツが修復

美しいフォルムが特徴の音響彫刻。琵琶や三味線の音にある「サワリ音」(ゆがんだ音)が可能な弦楽器の部分、スチール棒による打楽器の部分、金属板が並んだ鉄琴のような部分、猫のヒゲの部分、コーンの部分、とたくさんの要素が入り混じっている。金属板や金属棒をコントラバスなど弦楽器の弓で弾いて振動を作ることもできる。中央に並んでいる寸切棒は打楽器として叩いて音を出す。

※2015年の京都芸術センターでの演奏会のときには、鉄琴のような金属板が並んでいる部分はスーパーボールを転がして音を出してみた。

※桂フォーンと渡辺フォーンは、京都市立芸大美術学部松井紫朗教授、彫刻専攻の学生たちの協力を得て、マルティ・ルイツによって修復された。マルティ・ルイツの招聘は、京都芸術センター×京都市立芸術大学 「アーティスト・イン・レジデンス プログラム2015」によって行われた。 修復などの資金は京都市立芸大の柿沼敏江教授(当時)が野村財団、公益財団法人 文化財保護・芸術研究助成財団、京都芸大海外交流プログラムと数多くの助成金を取得して用意された。


解説 : 永田砂知子