F・バシェ生誕100年 日本万国博覧会から50年「音と造形のレゾナンス – バシェ音響彫刻と岡本太郎の共振 – 」関連イベント
コンサート | CONCERT
大阪万博・鉄鋼館でバシェ音響彫刻のために作曲、演奏された武満徹の「四季」を演奏
演奏:山口恭範(打楽器奏者)吉原すみれ(打楽器奏者)野尻小矢佳(打楽器奏者)前田啓太(打楽器奏者)
「四季」は武満徹がバシェ音響彫刻のために作曲した曲である。図形譜で書かれてはいるが、暦、気象情報などの言葉を使うような指示や、いくつかの約束事があるので、制約のある即興演奏と言えるだろう。音響彫刻を東西南北に設置するようにという指示もあるが、今回は展覧会用の設置のまま演奏する。
武満徹「四季」演奏者のご紹介
山口恭範氏は1970年大阪万博鉄鋼館で武満徹「四季」をマイケル・ランタと演奏した初演者である。当初4名で演奏予定だったが、事情によりカナダからの2人の打楽器奏者が来日できなくなり、初演は2名だった。その後、45年の時を経て、2015年京都芸術センターで4基のバシェ音響彫刻を用い、山口恭範氏を中心とした4名の打楽器奏者によって完全版の「四季」の演奏が行われた。山口氏と武満徹とは1960年代から親しく、「四季」に関する解釈も作曲家からの直伝で理解している。山口氏によると「四季」では沈黙や静寂の大事さ、空間も大きな意味を持っているという。また今回出演してくださる山口氏の奥様、吉原すみれさんも鉄鋼館で「四季」の初演を聴いていて、その当時から武満徹の作品を演奏し交流が深い。武満徹の世界を熟知しているこのベテラン打楽器奏者お二人というベストメンバーに今回は若手打楽器奏者、前田啓太さん、野尻小矢佳さんを迎える。大阪万博から50年というこの年にバシェ音響彫刻を4基使った「四季」が聴けることを好運に思うのは私だけではないだろう。この演奏は関東圏では初演となることも特記しておきたい。
永田砂知子
information
日 時 | 2020年6月21日(日)15:00~15:30 |
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場 所 | 企画展示室 川崎市岡本太郎美術館 |
演奏 | 山口恭範(打楽器奏者) 吉原すみれ(打楽器奏者) 野尻小矢佳(打楽器奏者) 前田啓太(打楽器奏者) |
料 金 | 無料(要観覧料) 一般900円(720円)、高・大学生・65歳以上700円(560円)、中学生以下無料 ※( )内は20名以上の団体料金 常設展もあわせてご覧いただけます。 |
※このイベントは開催中止となりました
2020年5月15日に川崎市岡本太郎美術館「音と造形のレゾナンス」展の展示空間のなかで収録された映像をご覧下さい。
「バシェ音響彫刻 武満徹:四季」|【バシェ協会YOUTUBEチャンネル】