バシェの音響彫刻《川上フォーン》

作品データ《KAWAKAMI PHONE》
サイズ W 3,300mm × D 1,900mm × H 2,100mm
素材 スチール、ボール紙、ピアノ線

2013年11月 川上格知とマルティ・ルイツにより修復

赤や白などのカラフルなコーンが特徴的な音響彫刻。寸切棒が並んでいてそこを叩いたり、擦ったりして発音させる。長い棒は深い低音の響きが、中央寄り下の短い部分を叩くと浮遊感のある高音が出る。棒の中の数本には、猫の髭のようにピアノ線がたくさんついていて、棒を叩くと一緒に振動し、ざわざわとしたエコー効果音が長い余韻として楽しむことができる。また本体左側に太いスプリングが数本つき、その部分を叩いたり擦ったりすると迫力のあるサウンドが広がる。寸切棒、スプリングからの振動音は、スピーカーの役割であるコーンの部分に伝わり拡声され、複雑で迫力のある音が鳴る。


解説 : 永田砂知子
写真 : バシェ協会